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映像制作の中での鼓膜の反応考慮・音量だけではありません。

刺激≠感覚

夜眠れないとき、普段聞こえない野良猫や虫の声が聞こえませんか?

意外かもしれませんが、人間の耳はとても性能がいいです。10-8cm、
なんと原子1つ分ほどの鼓膜の揺れを感知して音を認識することができます。

普段そこまでの性能を感じることはないですよね。

これは人間の感覚の問題とされています。例を挙げてみましょう。

1分か2分に設定されているキッチンタイマーがあって、アラームが鳴ったとき、
それが1分だったか2分だったかは感覚的にわかります。
しかし、10分か11分のタイマーならどうでしょうか?

同じ1分差でもこの違いを感じ取るのは難しくなります。

感覚を決めるのは、差の大きさではなく比の大きさなのです。

このウェーバー・フェヒナーの法則を考えると、
人間の感覚に強く訴えるためには一度刺激を弱くすることが有効です。

静かな世界で音が大きく響くように、クライマックスにはそれを何倍にも引き立たせるような演出が映像制作では必要なのです。

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