映像制作における実景とは、風景や建物などの出演者がいない撮影カットのことを言います。実景の撮影は、スタッフが一息つくことができるタイミングになりますが、日暮れや天候などを気にしなくてはならなくなります。

ドラマを例に挙げますと、この風景や建物などによって、雰囲気が全くと言って良いほど変わります。人や動物など、生きて動いているものの映像も重要なのですが、バックの景色などの映像も、負けず劣らず大切な要素になります。ドラマを引き立てるには、背景の雰囲気も肝心で、見る人の頭に焼きつける映像をつくるためには、決して欠かせないものです。

映画の例を挙げますと、記憶に残っている映画のキャストが誰だったのかは覚えていなくても、その映画のバックの景色は覚えている、ということがあるでしょう。いかに背景が重要なのかが、このことからも理解できます。